酒場遺産
ディープジャパン。今や都市開発の中で消えようとしている古くから続く酒場。日本の生活文化が凝縮されている酒場を「酒場遺産」と名づけた。これから十年後、ここで紹介する酒場のうちいくつが残っているだろうか。
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田むら (靖国通り江戸情緒粋酒場)
ディープ度****、食と酒****
靖国神社脇の靖国通りから細い横道を入ると、ビルの間に江戸情緒を残す「田むら」がある。街路樹の美しい都会的な靖国通りからたった20メートル入っただけで、エアポケットのような空間がある。二階の座敷は女郎屋のような雰囲気。着物の女性が迎えてくれる。

おまかせ六本串1,200円、ねぎま220円、白レバー 200円、砂肝180円、つくね250円 、ささみ220円、手羽先220円、皮200円、なんこつ200円 、ぼんじり250円、合鴨 400円、つくね青じそ巻300円、アスパラ肉巻300円、しいたけ250円。お造り盛合わせ 1,800円、まぐろ刺し 900円 、牛たたき900円、とりわさ600円、鶏皮ポン酢500円 、青菜のおひたし450円。酒は江戸地酒「澤乃井」。燗酒二合1,200円、大辛口 二合 1,400円、一合 800円。純米生酒四合瓶 2,300円、大吟醸四合瓶4,000円。東京都千代田区九段南3-7-1、03-3261-9546。

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田中屋(荻窪北口 昔酒場でくつろぐ)
ディープ度***、食と酒***
酒場好きにとってはこの上なく魅力的な荻窪北口バラック街。烏賊料理の「やき屋」、焼き鳥の「かっぱ」、駅前で昼から濛々と煙を立てる「鳥もと」。このエリアの一番阿佐ヶ谷寄りの名店「田中屋」を知る人は少ない。白いペンキ塗りファサード、白い暖簾。引き戸を開けると右手に分厚いカウンターがあり、常連客が3-4人くつろいでいる。女将にいつから店をやっているか訊くが、50年くらいかねえ、と言う。瓶ビール520円。この値段から料理の値段もわかるだろう。どれも家庭料理のような暖かみがある。ふと見ると、天井から蠅取り紙がぶら下がっていた。懐かしい空気の名店だ。

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たぬき (浅草元祖牛筋煮込酒場)
ディープ度**、食と酒***
浅草ロック近くの通称「煮込通り」。休日ともなれば店から溢れ出た客が、店それぞれの嗜好を凝らした煮込を肴に、路上のテーブルで旨そうにホッピーやビールを飲む。ここは台北かバンコクか。東京がアジアだったことを思い出させる。
今日は煮込通りの北側に位置する、元祖牛煮込・牛飯「たぬき」を訪れた。中央の大きな厨房の周りをぐるりとカウンター席が囲む。30人くらいは座れるだろうか。季節の良いときは引き戸を開け放し気持ちよい。開放的な空間が魅力的だ。牛筋煮込みは道路に面した大きな釜でグツグツと煮込まれている。汁の少ない蒟蒻と牛筋の堅さが丁度良い歯ごたえだ。飲み物は生ビール大740円・中580円、ホッピー480円、ジンジャサワー420円、ウーロンハイ420円など。牛筋煮込み480円、銀杏、軟骨、筍、お浸しなどは420円。休日の日の高いうちからカウンター席に座りたい。楽しさ満載だ。近所には浅草観音温泉や蛇骨湯といった関東ローム層独特の黒湯の温泉もある。煮込みを食し温泉に立ち寄るのも楽しい休日の過ごし方だ。
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圓楽 (北千住風俗地帯裏道)
ディープ度**、食と酒***
北千住西口。線路沿いを南へと歩くと、居酒屋と風俗店が一帯となった一帯がある。すぐ目に付くのが「永見」「大七」。その通りをどんどん奥に歩くと、道の両側にギッシリと立ち並ぶ風俗店からの呼込みが掛かる。右手に美術展のポスターがコレデモカと貼られた「鴎外・芭蕉」と書かれたバーがある。「小料理屋」とか枯れているがそうは見えない。その角を曲がり、20mほど歩きまた小道を左手に折れるとラブホテルがあり、その対面に「圓楽」はある。
藍の暖簾と縦格子の渋い店構えに比べ、内部は至って気楽で明るい雰囲気だ。ディープな立地だがノーマルな店だ。「圓楽」という名前は、特に三遊亭圓楽師匠と関係あるわけでもなく、店主が圓楽の熱狂的ファンだったらしい。料理は旨い。ブリ照り焼き500円、鮪ぶる500円、カサゴ刺し700円、鰹刺し550円、酒盗300円、塩辣韮280円、烏賊の沖漬け500円など。麦酒がスーパードライだけなのが残念。
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body> このごろ酒場や居酒屋の本が充実してきました。私は太田和彦氏、吉田類氏、大川渉氏の本を愛読しています。中でも大川渉氏らの著した「下町酒場巡礼」は名著。紹介されている酒場の幾つかはこの10年間に姿を消しました。 https://www.fis.jfma.or.jp/fis/front/htm/research/scm10/image/scm10_2003wwp_dallas_illust.pdf