酒場遺産
ディープジャパン。今や都市開発の中で消えようとしている古くから続く酒場。日本の生活文化が凝縮されている酒場を「酒場遺産」と名づけた。これから十年後、ここで紹介する酒場のうちいくつが残っているだろうか。
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かく山 (八丁堀の隠れ家)
ディープ度****、食と酒*****
隠れた名店である。この店の持つオーラ、と料理の旨さは特筆すべきだ。八丁堀のオフィスが並ぶ通りから一本脇道の逸れた路地に面しているので、初めて訪れる人にはわかりにくい。根強いファンが多いらしく、近所の大会社の社長も時々きているらしい。
1年前に友人に紹介されて「かく山」を訪れてから、度々この店に通っている。1階はカウンターと4人掛けのテーブルで10人も入れば一杯になってしまう。カウンターの中には、3姉妹が忙しく働く。2階は住宅の部屋のような座敷で、子供の描いた絵などが掛けてある至って気楽な畳敷きの和室。4人以上で来るならば、この2階の部屋で、ゆっくりと過ごすのがお薦めだ。酒はビール、日本酒、焼酎(芋と麦)とも品数は少ないが、無難なものを置いてある。料理は素晴らしい。海鮮類は新鮮で、カットが大きい。やわらかさつま揚げはオリジナルな一品。焼きそばも独自の味付けが絶妙。メニューには値段が記されていないが、心配は無用。かなり食べて呑んでもひとり5000円を超えることはない。混雑する店ではないが、席が少ないので予約したほう方がよい。03-3551-8398。八丁堀2-18あたり。
関連情報 http://quittan.hp.infoseek.co.jp/yoi/maru/maru.html


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ニューカヤバ(茅場町40年前のまま立呑み)
茅場町の永代通りから運河(亀島川)沿いの路地に入ったところある。大きな赤提灯が掛かる駐車場の奥に、縄暖簾が掛かる立ち飲み屋がある。以前、この通りを歩いたときに、まさかガレージの奥に酒場があるとは思わなかったが、今日は北海道から来た友人らと一緒にはじめて訪れた。
茅場町には不思議な酒場が実に多い。40年前に開店したというニューカヤバは、恐らく当時のまま時間が止まっているのだろう。教室のようなガランとした店に無造作に置かれたデコラの丸テーブル。古いポスター。100円コインを入れると酒が落ちてくる古色蒼然としたウィスキーや焼酎の自動販売機。焼鳥は奥にある焼台でセルフで焼く。ニューカヤバを訪れた人は、こんな酒場が残っていたことに驚くだろう。かなり呑んで食べても2000円を超えない。
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和光(茅場町の不思議貝焼屋台)
友人の紹介で実に不思議な酒場を訪れた。茅場町の永代通りから八丁堀方面に少し裏通りに入った所にある。「会員制」の小さな張り紙。曇りガラスの内側に赤提灯の明かりが幽かに見える。店であるかも外からはよく分からない。戸を開けるとソコには土間にリヤカーの屋台が無造作に置かれ、網で貝を焼いている。廃屋のような住宅を改造した店の置くには幾つかの小さな部屋がある。築地で仕入れたという活貝は絶品。3000円コースではマテ貝、蛤、亀の手、フジツボ、栄螺、牡蠣、とこぶし等が供される。網で焼くと貝の破片が飛んで土間に散らばる。2000円コースもある。酒は全てセルフサービスで500円。生ビールの他、田酒、酔鯨、七笑、八海山など銘酒が揃っている。一升瓶から自分で竹のカップに注ぐのだ。
この店は築地の料亭「和光」の名を継いでおり、現在の主人は料亭の息子らしい。主人は若いときに音楽活動を行っていたという。店の廊下に置かれた古いピアノで弾き語りを披露してくれる。ミュージシャンの仲間も多く、ロックボーカリスト、ジャズセッション等が時折はいる。不思議にアットホームな空間だ。客はこの廃屋に似合わず、物好きな大人の男女で溢れている。下町っぽくはないが、ディープで魅力的。
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body> このごろ酒場や居酒屋の本が充実してきました。私は太田和彦氏、吉田類氏、大川渉氏の本を愛読しています。中でも大川渉氏らの著した「下町酒場巡礼」は名著。紹介されている酒場の幾つかはこの10年間に姿を消しました。 https://www.fis.jfma.or.jp/fis/front/htm/research/scm10/image/scm10_2003wwp_dallas_illust.pdf